株式市況 stock market conditions 2003 12 7
「2003年を振り返って」
今年も、残りわずかとなりました。
来年の計画や予想を立案する上で、
今年の株式市況を分析する必要があります。
まだ、11月までのデータしかありませんが、
今年、1年を分析する上で、十分なデータと言えるでしょう。
さて、投資主体別の売買動向を見ますと、驚くべきことがわかります。
2003年は、やはり、特異な年だったと言えます。
金融機関は、6.6兆円を売り越しました。
外国人は、7.6兆円を買い越しました。
金融機関の売り越しで、特徴的なのは、信託銀行の「売り越し」です。
信託銀行は、過去4年間、「買い越し」でした。
ところが、今年は、4.1兆円の「売り越し」となりました。
この原因は、厚生年金基金の代行返上に伴う「売り」です。
これは、過去になかった特殊要因です。
終わってしまったことに、「if」は、意味のないことですが、
ここでは、「if」を、あえて検討してみましょう。
外国人の7.6兆円の買い越しがなかったら、どうなっていたか。
今年は、厚生年金基金の代行返上に伴う「売り」が、4.1兆円もあったのです。
これは、もちろん、日経平均株価が沈没していました。
日経平均株価は、4月28日に7603円の最安値を記録しましたが、
それどころでは、ありませんでした。
おそらく、日経平均株価は、5000円を記録したでしょう。
まさに、危機一髪、神風が吹いたと言えるかもしれません。
さて、これでは、あまりに悲観的かもしれません。
もし、厚生年金基金の代行返上に伴う「売り」が、なかったら、
どうなっていたか。
外国人が、大きく買い越したのが、5月以降で、
信託銀行が、大きく売り越したのが、5月以降です。
時期が一致しているところが気になりますが、
この信託銀行の売りがなかったら、
日経平均株価は、15000円に達したでしょう。
いずれにせよ、外国人の動向が、株価に大きく影響しました。
さて、来年はどうなるでしょうか。
そして、貯蓄率の低下を考えると、
これが、将来の国債の姿かもしれません。
だから、将来は、予算の無駄遣いは、できなくなるでしょう。
国債の将来は、きびしいと言えます。
しかし、疲れましたね。
私が、このホームページを始めたのが、
2003年1月1日でした。
まさに激動の1年でした。
だいぶ、エネルギーを使い果たした感じです。
このエネルギーは、あと、どのくらい残っているか。
そんなことを思う年の瀬です。